産後の夫婦生活を再開するベストタイミング&よくあるきっかけ
産後、どのように夫婦生活を再開すればよいのか、タイミングが分からないという悩みは、多くの夫婦が持っていることだと思います。
お産での消耗や育児のストレスで疲れている奥さんを見ると、どう誘ったら良いかわからないという男性の方。体調が戻り育児も落ち着いてきたけど、どう切り出したら良いかわからない女性の方。
ぜひこちらの記事をチェックしていただき、幸せな夫婦生活を送るためのきっかけをつかみましょう。

1.産後の夫婦生活を再開するベストタイミング
1-1.再開できるタイミングと注意点
一般的には、お産から1ヶ月後の検診の際に医師から許可をもらえれば再開できますが、体の回復に必要な期間は人によってそれぞれで、個人差があります。
会陰切開(赤ちゃんを出やすくする処置)や帝王切開など、お産時の傷が回復していないと、セックスの際に痛みを強く感じることがあります。また、産後は女性ホルモンの分泌が不安定であることや、「傷口が避けるかも…」という精神的な不安から膣内がうるおいにくく、これも痛みを伴う原因になります。
不安や緊張から筋肉が固くなってしまうとさらに痛みを感じてしまうため、リラックスすることが大切です。強い痛みが続く場合やひどい出血がある場合は、無理せず医師に相談することをおすすめします。
また、「無理しなくていいよ、最後までしなくていいよ」という男性の優しい心遣いがあると、女性の不安も徐々に取り除かれていきます。女性が夫婦生活を楽しめるようになるまで、気長に待ってあげてください。
1-2.再開のベストタイミング
女性100人、男性50人の計150人にとったアンケート調査結果によると、産後、夫婦生活を再開している人はおよそ60%で、再開までの平均期間は3ヶ月ほどでした。
まだ再開していない40%弱の中には、再開しないまま1年近く経っている人もおり、「再開のタイミングが分からない、どう切り出せば良いか分からない」という悩みの声が多く寄せられています。
また、すでに再開している人の中にも、このままセックスレスになるのではという不安から、気が進まないながら再開しているケースがあります。気持ちがこもっていないセックスをきっかけにセックスレスになることもあります。
特に女性にとっては、夫婦生活のことはなかなか話しにくいことかもしれませんが、コミュニケーションをとりながら2人にとってのベストタイミングを探っていくことが大切です。
2.産後の夫婦生活をスムーズに再開する方法(きっかけの作り方)
2-1.気持ちをストレートに伝える
「そろそろ2人目ほしいな」という言葉をきっかけに、夫婦生活を再開したという夫婦も多いようです。
次のお子さんを望んでいるならば、その気持ちをストレートに伝えてみましょう。
また、自分からは誘わないという女性が多くいます。女性の体のことは男性にはよくわかりませんし、拒絶されたらいやだなという気持ちもあります。もしかしたら男性は、女性から誘ってくるのを待っているかもしれません。
言葉で直接伝えるのが恥ずかしければ、メールを使ってみましょう。文章であれば、素直な気持ちを言葉にしやすいのではないでしょうか。
2-2.スキンシップをとる
気持ちを伝える方法は、言葉だけではありません。
お互いの肌がふれ合うことで自然としたい気持ちになり、再開のきっかけとなるケースも多くあります。
人によっては、ストレートに言葉で伝えるよりもハードルが低い方法とも言えるでしょう。リビングでくつろいでいるときに密着して座る、テレビを見ているときにさりげなく手をつなぐ、ひざまくらをしてもらう、など、恥ずかしがらず積極的にアピールしましょう。
2-3.相手を傷つけるような言葉で拒まない
これは、特に女性に言えることです。産後はホルモンバランスが不安定になり、精神状態も安定しません。
加えて慣れない育児疲れでストレスはたまる一方です。また、子どもへの深い愛情から、子どものことが気がかりで夫婦生活どころではないという人もいるでしょう。
けれども、愛おしいわが子が生まれたのは旦那さんのおかげでもあり、旦那さんへの思いやりの気持ちを忘れてはいけません。ひどく拒絶されると、男性もそれ以降どうやって誘えばいいのか分からなくなってしまいます。
育児で疲れている、子どものことが気がかりだという気持ちを、丁寧に優しく伝える心がけをしましょう。気分が乗らないときに無理をする必要はありませんが、余裕があるときは、男性のしたい気持ちを解消できるようなふれ合いの時間も持ってみてください。
2-4.労りの言葉をかける
前述したとおり、産後の女性はホルモンバランスの影響や育児疲れから、精神状態が不安定になってしまうことがあります。
男性の方でも、「大変なのにいつも頑張ってくれてありがとう」「食器は洗っておくから少し休んだら」といった、労りの言葉をかけたり家事を手伝ったりする心がけをしましょう。
イライラや不安が解消されれば、女性の気持ちがやわらいで、夫婦生活をしようという心の余裕も生まれてきます。表情がやわらかくなったなと感じたら、肩を揉む、体をさするといった濃密なスキンシップをとり、奥さんが「お母さん」から「1人の女性」に切り替わる機会を作ってあげてください。
3.産後の悩み&解決策
3-1.したい気持ちにならない
産後の女性にとっては、夫婦生活をしたいという気持ちはなかなかわかないものですが、男性の誘いを拒絶し続けていれば、「もういいや」という気持ちになって、男性の気持ちも萎えていき、悪循環に陥ります。
無理していつも最後までしなくてもよいのです。お互いの肌に触れ、一緒の布団で寝るだけでも自然としたい気持ちは芽生えてきます。互いを思いやり、愛情を確認できるようなスキンシップを増やしていきましょう。
また、これは男性にも女性にも言えることですが、子どもができたことで互いを「家族」として意識するようになり、女性として、男性として、見られなくなったという場合があります。子どもが生まれたあとも互いを名前で呼び合う、たとえ家の中でも裸や下着で歩かない、など異性として意識し合えるような努力をしていきましょう。
3-2.子どもがいると落ち着かない、子どもに罪悪感がある
せっかく良い雰囲気になっても、子どもがぐずりだせば駆けつけたくなりますし、子どもを横目にというシチュエーションにもなんとなく罪悪感があります。
そのようなときは、思い切って両親など信頼できる人に預け、2人の時間を作るのも1つの方法です。「育児疲れでストレスが溜まっているから、少しだけ面倒を見てほしい」と相談すれば、快く引き受けてくれるのではないでしょうか。
けれども、そのような時間を何度も持つことは難しいかもしれません。したい気持ちになったときはその気持ちを優先し、子どもが起きたり泣き出したりした場合には、「続きはまた明日しようね」というくらいの割り切る気持ちも必要です。
3-3産後の痛みが辛い、体の変化が恥ずかしい
痛みがあるのに無理をして夫婦生活をしていると、痛みがトラウマとなってセックスレスにつながることがあります。
先のことを考えると不安になることもあるかもしれませんが、お互いにとってベストなタイミングまでゆっくり気長に待ちましょう。繰り返しになりますが、その間、お互いの愛情を確認し合うスキンシップがとても大切です。
また、女性が特に産後の夫婦生活を拒む理由には、体の変化が恥ずかしいという悩みもあります。産後はどうしてもお腹周りに肉が付きやすく、体もむくみやすくなります。かといって、ダイエットをしたところですぐに元には戻りませんし、女性の体のことを考えれば望ましいことでもありません。
体のことに触れてしまうと、男性に悪気はなくても、気にしている女性にとっては傷つく言葉になります。体の変化が恥ずかしいという気持ちは、「女性として見てほしい、いつまでも女性でありたい」という気持ちの表れでもあります。そういった女性の想いを汲んだ心遣いをしてあげてください。
4.おわりに
出産をきっかけにセックスレスになってしまう夫婦は多くいます。
逆に言えば、産後スムーズに夫婦生活を再開することができれば、その後も安定して良好な夫婦関係を築くことができるでしょう。ぜひ参考にされてください。